スクラバーとしてよく知られている方式として湿式があります。これは粉じんを含有した排気ガスを水壁やシャワー、水槽内を通過させることによって粉じんを捕集するための装置を指します。捕集のために水を使用するため、装置は大型になる傾向があり、比較的大規模な排出ガスが発生する工場などで用いられることが多い傾向があります。水によって捕集を行うため、処理の最中に粉じん爆発といったリスクを低減することができる点も大きな利点です。

また、高温の場所や湿気が高い場所でも利用可能であり、また水で捕集することで、排出ガスが冷却される効果もあるため、他の方式と違って排出ガスの冷却のための装置を省略することができるというメリットもあります。一方で、水を使うことによって、装置がさび錆びやすいといった点、水が汚染されると捕集効率が低下してしまうため、水質の保持のための運用コストがかかることデメリットがあります。また、水に有害物質を捕集するため、その排水をそのまま海や川に排出することはできません。排水に対して何らかの処理を行い、有害物質を除去してから排水をしないといけない点もデメリットとして知られています。

このようにメリットとデメリットが混在する湿式スクラバーですが、工場などでは、適材適所で使用されているようです。また、さびにくい素材で作製されたスクラバーなど近年では様々な改良によりデメリットを克服した製品も発売されています。